個人的に人生を変えてもらった。今の僕の行動指針になっている本をご紹介します。
●『金閣寺』三島由紀夫
言わずと知れた三島由紀夫の代表作『金閣寺』です。
ご存知の通り金閣寺は戦後一度消失しているのですが、この小説はその事件を題材に扱っている禁断の書です。
金閣寺放火なんてとんでもない大犯罪だと多くの人は思うのですが、金閣寺を燃やしたことに真っ当な教育の意図があったとしたら皆さんは信じるでしょうか?
この本を読んだ後にはみなさんの価値観はひっくり返っているかもしれません。
三島の文章は繊細で描写が細かく、それでいてメッセージが強いので読者におどろおどろしい印象を与えるのですが、僕はこの本を読んで文字通り人生を変えることができました。
確かに本物の良書というのは解釈によって良薬にも猛毒にもなるのですが、この本がまさにそうです。
下のリンクから僕の書評記事を読んでいただければ絶対三島にハマると思います。
読後 『金閣寺』三島由紀夫 @ 〜美しくするために金閣を燃やした?〜http://hayato55.com/article/182736320.html
読後 『金閣寺』三島由紀夫 A 〜実物の金閣寺が美しくない理由
http://hayato55.com/article/183369247.html
読後 『金閣寺』三島由紀夫 B 〜美しい人生にするために〜
http://hayato55.com/article/184213680.html
読後 『金閣寺』三島由紀夫 番外編 〜天才と犯罪者は紙一重〜
http://hayato55.com/article/184513653.html
●『砂の女』安部公房
次は安部公房の代表作『砂の女』です。
安部公房といえば馴染みはないかもしれませんが、もう少し長生きしていればノーベル文学賞確実だったと言われているほどの世界的な作家です。
ピカソは潜在意識を絵で表現することで絵画の新境地を開きましたが、安部公房はピカソがやったことを文章でやってのけた天才なのです。
具体的にはこの『壁』という作品です。
<『壁』安部公房>
しかし、壁はやはり難解で感じ取れない人は全く感じ取れないと思うので、安倍初心者にとって一番入りやすい『砂の女』をお勧めします。
安部公房の作品は文章力はもちろんのことテーマ設定と着想が神的で、メタファーも効いていますが、この作品にふんだんに散りばめられています。
書評の記事も書いていますのでぜひご一読ください。
読後『砂の女』安部公房 (前編) 〜現代人は多かれ少なかれ砂の中〜 http://hayato55.com/article/95868181.html
読後『砂の女』安部公房 (後編) 〜セレンディピティの本質〜
http://hayato55.com/article/96045978.html
●『フラット化する世界』トーマス・フリードマン
かれこれ僕が学生の時に話題になった本ですが、当時読んで衝撃を受けたのを覚えています。
「個人が企業より影響力を持つ」
今となっては当たり前になっている考えですが、これほど現代社会を明確で的確な断面図を見せてくれた本はありませんでした。
思えば後発の多くの現代書はこの本に影響を受けているように思います。
「個人の力が史上最も強くなる」という考えは僕の今の行動指針の元になっていますし、個人でも十分に世の中に影響を与えられるということを知って自分の行動力も倍増しました。
この本を読まなければ今とは全く違う人生を歩んでいたかもしれません。