アオアシ 司馬さんのノールックパスについて 〜ゴールから逆算してパスを出す〜|日本語3.0

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アオアシ 司馬さんのノールックパスについて 〜ゴールから逆算してパスを出す〜

今日はアオアシの新刊についてです。

『アオアシ29巻』


ネタバレになるかもしれないのでこの先はそれをご理解の上で読み進めてください。


アシトはユースチームでの活躍が認められ、3日間プロとの練習に初参加することになります。

ここでアピールできれば一気にプロデビューの可能性も開けるため、俄然やる気に燃えるアシト。

ところが練習時間はユースより圧倒的に短いにもかかわらず、そのスピード感と質の高さに圧倒されます。

中でもアシトが悩まされたのは紅白戦で同じチームになったクラブ最古参、ミスターエスペリオンの司馬さんのノールックパスです。

アシトは俯瞰の眼を持っており、ある程度味方と敵の位置を把握し、動きを予測してパスを出せますが、司馬さんは一度も見ずに的確なスペースに猛スピードのパスを供給します。

思わぬ味方からのパスに悩まされ、アシトはほとんど何もできずに初日を終えてしまいます。

プロへの練習参加は3日しか与えられていないためチャンスは後二日、焦るアシトは司馬さんのノールックパスの秘密を必死に探ります。

なぜ司馬さんは一度も見ずに見方へ正確なパスを供給できるのでしょうか?

このことについてアシトが何かに気づいたような表情を見せるのですが、ここにヒントがありそうです。



エスペリオンエースの最高傑作栗林と花がそれぞれスペインデビューと通訳という夢に向かって語学の勉強をしているという話をしているシーンです。
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アオアシ 29巻より


自分の将来の夢や目標に向けて現在努力している彼らの会話を聞いているとき、アシトは突如司馬さんのノールックパスが頭によぎるのです。

この会話の流れから察するに司馬さんもゴールから逆算してパスを出しているのではないかと考えられます。

自身がボールを持っている地点から敵の陣形を見てどの地点にボールを渡して誰を走らせれば無駄なくゴールできるのか、逆算してパスをしているのではないでしょうか。

40歳のベテランである司馬さんの頭の中には大量の的確なパスのデータベースが頭に入っており、一瞬の判断でパスできるのだと考えられます。

だとすると逐一味方の位置を確認せずにパスを出せることにも納得ができます。


サッカーはゴールを決めるスポーツ、当たり前すぎることですがいざ試合になってみると難しいものです。


僕もサッカーをやっていたので分かるつもりですが、特にプロに近づいていくとスピード感と発想、パワーが桁違いに上がっていき、追い詰められてついついその場凌ぎのためのパスを出してしまいがちです。

しかし、だからこそどんな困難な状況でもゴールに結びつけるためのパスが出せる選手が重宝するのです。


目標から逆算して現在の行動に落とし込む、

これはどの分野でも大事なことで、僕が携わっている日本語教育業界でも現在は文型シラバスではなく行動中心アプローチが主流になっています。

文型シラバスというのはある文法項目を教えて「これはこんな場面や状況で使えますよ」と教える教授法で、行動中心アプローチというのは「買い物ができるようになる」「道を聞けるようになる」という目標を設定し、そのためにどんな文法や語彙が必要か、逆算して習得していく教授法です。


行動中心アプローチの方が語彙や文法の定着率が高いという声が多く聞かれますし、最近はこの教授法を取り入れた「まるごと」や「いろどり」という日本語教科書を取り入れる学校が増えてきています。


何事も目標が明確に定まっている方が無駄な工程が省かれるんですね。


成果を上げたいなら今何をすべきなのか、ゴールから逆算した行動をしていきましょう。

『アオアシ29巻』

2022.08.31 | コメント(0)
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