12月は記事の更新が滞ってしまい、気づいたら半月以上更新していませんでした。
2022年の日本語業界を俯瞰し、個人がとるべき行動について述べて今年の抱負とさせていただこうと思います。
今年の日本語教育業界はおそらく次のようなことが起こり得ます。
1、2020年は日本語学校の8割が倒産する。
2、日本語教師の給与単価はリアル、オンラインともに下がる!?
3、コロナ禍が終了しても留学生は戻ってこない!?
1、2020年は日本語学校の8割が倒産する。
以下は昨年、日本語教育団体が実施した日本語教育業界の結果です。
コロナ禍における日本語教育機関の経営実態調査報告
https://npjs.jp/img/202108chosareport.pdf
これは今の鎖国状態が1年続くと半数が事業継続が不可能になる」と予想しています。
この調査があったのが昨年2021年8月なので半年が経過しており、しかも12月の入国禁止令が出る前なので年明け早々先を見越して自主廃業する学校もあると考えられます。
あなたの学校も倒産するという前提で動いたほうがいいでしょう。
この事実を踏まえると自ずと次の傾向が予想されます。
2、日本語教師の給与単価はリアル、オンラインともに下がる!?
大半の日本語学校が倒産すると当然失業者、求職者が激増します。
それに対して日本語学校の数は激減していくので雇用の椅子は減っていきます。
教師は給料は少なくてもいいから働きたい、学校側は多少給料を下げても働いてくれる教師がいる、
そう考えると教師の給与単価が落ちても不思議ではありません。
まあ、これはただの予想でそこまで露骨には下がらないかもしれませんが。
「ではオンラインに挑戦しよう」
そう考えて行動に移すのは結構なことですが、この流れはオンラインでは顕著になります。
なぜなら、オンラインでは敏腕日本語教師と比べられ、競争しなければならないからです。
オンライン学習はいつでも始められますが、すぐに止めることができるので、少しでも甘い授業をすれば顧客はすぐに離れていくでしょう。
故に客を呼び込むには値段を下げるしかなく、それによって長年日本語教師の報酬は下がってきているのです。
3、コロナ禍が終了しても留学生は戻ってこない!?
日本の入国制限が解除されれば留学生が戻ってくると思っている企業、学校関係者はいると思います。
が、そう楽観もしていられません。
この記事がそれを象徴しています。
対面授業再開、キャンパスに来るけど教室に来ない学生たち どうすべきか悩む教員https://globe.asahi.com/article/14507765
つまり、オンラインを経験したことでその有益性に気づいた人も多くいるのです。
説明をただ聞くだけなら、一斉授業より知っているところは早送り、わからないところは何度も聞ける動画の方が効率的だということです。
日本に留学してもらうなら、来日しないと経験できない、つまり体験とセットで留学を売るという発想が必要になってくるでしょう。
<対策>
色々と暗いことを書きましたが、もちろん希望的な観測もできます。
多くの日本語学校が倒産するということはもし存続できれば残存者利益はあります。
なにしろ周囲の日本語学校がほとんど倒産しているので、鎖国令が解禁されるときはその学校しか行けないからです。
あなたが務めている日本語学校に資金力があるのであればそこにすがるのもアリです。
ですが、繰り返しますが日本に留学してもらうなら留学でしか体験できないことをさせるなどして差別化を図らなければ優秀な人材は他の国に取られていくことでしょう。
また、長期的に見れば自分でコンテンツを発信し、集客することに注力した方が安定します。
世の中の動きに左右されにくいからです。
そのためには毎日自己研鑽を続けるしかありません。
学校であれば数百人集めなければなりませんが、個人であれば数十人集めれば十分に生計は立てられますので、まずはSNSで自らコンテンツを発信するところから始めましょう。
小さな一歩に見えますが、続けていくと最初には想定しなかった動きが出て加速することだってありますから。
それでは!
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