日本語文法と国文法の違い 〜「日本語教師って国語の先生と何が違うの?」と聞かれたら|日本語3.0

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日本語文法と国文法の違い 〜「日本語教師って国語の先生と何が違うの?」と聞かれたら

「日本語教師」「日本語文法」って何?

「国語教師」「国文法と何が違うの?」

「日本語教師って国語教師と何が違うの?」

日本語教師をやっていると一度はそう聞かれたことがあるのではないでしょうか。

「いや、国語教師は日本人に教える日本語の文法でしょ?でも日本語文法っていうのは外国人に教えるんですよ」

とそう答えてもこれでは具体的にどう教え方が違うのかまではわかりません。

「じゃあ外国人に教える場合と日本人に教える場合で具体的に何が違うの?」

とそう聞かれると答えに窮する人も多いのではないでしょうか。


世間に日本語教育の重要性をわかってもらうためには日本語教育業界の人がさくっと素人にもわかるように説明し、認知度を上げていくしかありません。

今日は日本語文法と国文法の教え方の違いについて解説を試みます。


<国文法は主語中心で日本語教育は述語中心に考える>

一つ大きな違いとして国文法は主語を中心に考え、日本語文法は述語を中心に考えるという点です。

みなさんも小中学校の国語の授業で

先生「この文の主語は何ですか?」
生徒「Aさんです」

先生「Bさんは何をしましたか?」
生徒「〜をしました」

このような問答が続けられながら授業が進んでいったのではないでしょうか。

つまり、国文法では文の主語を重視します。

しかし、日本語教育では全く逆で述語の方が重視されます。

なぜかというと述語こそが文の骨格を決めるからです。

日本語には述語が名詞の名詞文と形容詞が述語の形容詞文、動詞が述語の動詞文の3種類です。

・彼は学生です。(名詞文)
・ロシアは寒いです。(形容詞文)
・彼女はテレビを見ます。(動詞文)

こう見ると日本語の構造というものはとても簡単なのですが、述語によって必要な項の数が違ってきます。

例えば形容詞文であれば上の「ロシアは寒い」であれば「〜は寒い」でいいのですが、「高い」であれば「値段が高い」のか「身長が高い」のかという情報が必要になってきます。

そのため「〜は_が高い」という構造になります。

動詞であればもっと多様になります。

例えば「笑う」であれば「彼は笑う」と「〜は笑う」と「〜は笑う」という構文になるのですが、「食べる」だと「彼がカレーを食べる」と「〜は_を食べる」と2項が必要になってきます。

「渡す」だと「彼は田中さんにプレゼントを渡す」で「〜は・・に_を渡す」と3項が必要になってきます。

このように日本語では述語を教える時には共起する助詞までセットで教えなければ必要な情報が伝えられないのです。

我々日本語ネイティブは「食べる」は「〜は〜を食べる」という構文が既に頭の中に入っており自由に操れるため学校の国文法でわざわざ教えられないのです。

したがって国文法では「誰が」と主語が重視されますが、日本語文法においては述語によって文の構文が決まることを意識させなければないというわけです。

<参考文献>
『日本人のための日本語文法入門』

2021.10.03 | コメント(0)
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