
プロカメラマンの人でどうやら「無料で成人式の写真を撮っている人がいるから自分たちの仕事がなくなってしまう」と非難しているようです。
こう言った話は定期的にさまざまな業界から流れてくるものです。
日本語教育業界でも日本語をボランティアで教える人がいるから日本語教師の給与がいつまでも安いままだという人が多くいます。
実際、日本語教師の57%がボランティアだというデータもあります。
https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/kokugo/nihongo/nihongo_87/pdf/r1408014_11.pdf
(文化庁)
これだけ多くのボランティアがいたら確かに学習者は無料サービスに流れてしまうような気がしますが、実は仕事がなくなるのも給与単価が上がらないのも無料ボランティアのせいではありません。
なぜならそもそも日本語のボランティアだけでなくコンテンツの価値は無償化しているからです。
今やSNSでは無料で日本語が勉強できるコンテンツが溢れており、意欲のある学習者は自分のペースで好きな時間に学習を進めることができます。
無料ボランティアの存在と関係なく有料コンテンツであればその価値を差別化しなければ給与単価を上げるのは難しいでしょう。
自ら差別化せずに自分の給与を上げるためには無料のコンテンツを全て削除し、全体の57%いるボランティア日本語教師の行動を制御し、ネット上にある無料の日本語コンテンツを全て削除しなければなりません。
そんなことができるのでしょうか。
日本語教育の質を担保するために日本語教育を公教育化して公金で日本語教員を雇えば学習者のためにもなるという人もいますが、むしろ無料コンテンツや無料で日本語を教えてくれる人がいる方が学習者のためになるはずです。
そもそもコロナで空前の経済的打撃を被っている中政府が日本語教育にお金を出すのか甚だ疑問です。
こんなことを言ってると「日本語公教育整備のために尽力している人たちの努力を何だと思ってるんだ」と怒られるんですが、その努力に本当に生産性があるのかを見つめて欲しいのです。
世の中や他の人の動きを制御しようとするよりも自ら努力をしたほうが効率的なのではないでしょうか。
無料でやる人がいるから給与が下がっているのではなくもともと負けているんだということを自覚して地道に自分の価値をあげていった方がいいでしょう。
では、どう努力すればいいかというとSNSで学習者向けに発信して自己プロデュースし「この先生に習いたい」と思ってもらえる教師になるしかありません。
村上先生の本にも書いていますが一斉授業は効率が悪いため学習者はSNSで語学を学ぶようになってきています。
「冒険家メソッド」
だったら教師側も学習者が集まっているところに行くしかありません。
Twitterで日本語教師同士で繋がるのもいいのですが、これからは舵を切りアジアでの利用者が多いインスタグラムやFacebookをで外国人向けに発信する方がいいでしょう。
大晦日にライジンがありましたが、朝倉未来やシバターのような格闘家Youtuberが自らチケットを売りさばいて話題をかっさらい、大幅に視聴率が上がったそうです。
サッカーポルトガル代表のクリスチャーノロナウドはインスタグラム1投稿で得られる収益がクラブ収入の数倍あるそうです。
プロスポーツ選手も日本語教師同様、プロでもなかなか生活は厳しいものです。
したがってみんなSNSで自己プロデュースして価値を上げる努力をする人が勝者になっているのです。
時代は変わってきているのです。
政府や他の人の動きを期待したり制限かけようとするのではなく自分で動きましょう。
それでは!