日本語教師は大学院に行くべきか、検定試験に合格すべきか (上)|日本語3.0

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日本語教師は大学院に行くべきか、検定試験に合格すべきか (上)


10月に入り、肌寒くなってきましたが皆さんいかがお過ごしでしょうか。

最近、日本語教師のキャリア論を綴った記事がトレンドのようですので、それに便乗して僕の経験談でも書いてみようかなと思います。

少しでも参考になれば幸いです。

日本語教師をやっていてぶち当たる壁は大体以下のようなものでしょう。

「検定試験は受けるべきですか」
「大学院に入るべきですか」
「養成講座で教案指導や模擬授業指導を受けるべきか」
「安定した常勤になるべきか」
「海外経験を積んだ方がいいのでしょうか」

結論から言うと「検定試験は合格して奥に越したことはないし、大学院は卒業しておくに越したことはないし、模擬授業の指導は受けないより受けた方がいい」と言うことです。


答えになっていないかもしれませんが、これが事実です。

「大学院にいく」「検定試験に合格する」「養成講座に行く」

これらは全てみんな通った道で、そのこと自体に価値はありません。

現にこれら全てをクリアしている人でも全然生活できていない日本語教師は多くいます。

収入をあげたいのであれば他の人にはない付加価値をつけなければならないし、そのためには他の人と同じことをやっていてもつきません。

どの道を選ぶかはさほど問題ではなく選んで道でどう付加価値を身につけるかが大事なのです。

僕は8年前日本語教師としてデビューして以来、その間自分でいかにして付加価値をつけていくかを常に意識してきました。

その間に副業を始めて軌道に乗せて2年前に現場を引退し、今は自分の事業で生活しています。


僕は養成講座終了組で日本語研究の大学院も出でなければ検定試験も合格していませんし、海外在住経験もない中、不安定な非常勤講師からスタートしました。

その時25歳で400万近くの奨学金の返済義務も抱えており、周囲から「日本語教師なんか食ないよ。しかも男性で・・・」と言われ続けましたし、今思えば絶望的な船出でした。

しかし、いざ仕事を始めてみれば収入に困ることはなく月収6桁超えているときも多くありましたし、そのおかげで400万近くあった奨学金も完済できました。

具体的に辿ったルートは以下です。

1、日本語教師、非常勤としてデビュー
2、非常勤を続けながら2年目から副業スタート
3、6年目に完全独立

まず僕が非常勤として日本語学校に就任したときはとにかく仕事にハマり、授業時間はもちろん授業準備にも熱中している毎日でした。

この頃から休日という概念は消えました。

熱中したおかげで1年目から僕の授業は評判がよく、僕が入った担当の先生たちから「佐藤先生の授業はわかりやすくて面白いって声が多いですよ」と言われました。

ただし、給与面では手取り13万くらいでこれでは家賃や奨学金の返済に回しているとこれでは生活していけないし、常勤になっても事務作業が苦手な僕には務まらないだろうし、時間だけ取られてしまう

2年目からは授業になれて少し余裕ができたので開いた時間に副業を始めることにしました。

どんな副業がいいかと考えたところ海外輸出に決めました。

理由はその時円安で(1ドル120円くらいだったかな)輸出ビジネスは割安だったことと日本語教師として海外につながりを持てばプラスになるのではないかと思ったからです。

あと、これは後から知ったのですが物販というのはブログやSNSと違って割と成果が出やすいのでそれもプラスに働いたかなと思います。

とは言え最初はなかなか成果が出ませんでした。

数十時間費やして不良品を仕入れてしまって赤字を出す、という何やってるかわからない月もありました。

「そんなこと資金もないのにどうやって?」

と思われるかもしれませんが、クレジットカードを使って商品を仕入れ、売れそうにない商品はカード決済日の前までに売って損切りして現金にしてそこからまた仕入れる、といった具合で回して行きました。

ネット時代だからこそできる技でAmazonが数字上赤字を出しつつも長年破産せずに快進撃を続けてきた原理と同じです。

その時日本語学校の勤務日は週3日でしたので、商品が売れていたら授業がない日に梱包、発送作業をして、あとの時間は授業準備に当て、通勤時間に仕入れをするという毎日でした。

そうして半年後から利益が出始め、1年後には日本語学校からの給料よりも副業で支払っている税金の方が高くなるほどでした。

そこでちゃんと開業届を出し、確定申告も行うようになりました。

この時日本語教師として勤務し始めて3年目くらいだったでしょうか。お金の悩みはほぼほぼ解決していたのですが、別の問題に直面していました。

ずばり、出稼ぎ留学生の問題です。

近年、出稼ぎ留学生の増加が問題になっていましたが、僕の勤務先も出稼ぎ留学生依存の学校でした。

初級で元気が良かった学生たちも中級クラスになると別人のように暗くなり、居眠りが増え、死人のような顔色で登校してくるのです。

学生たちに生活リズムを聞いてみると

「夜勤明けで来ました」
「おとといから寝ていません」
「休みの日はありません」

そんな学生ばかりです。

過労で疲労困憊になり、健康を害いつつもそれでも学費と生活費が足りないというのです。

疲労が蓄積し、睡眠も全くない状態で日本語の勉強どころではない学生ばかりだったのです。

日本は空前の人手不足でそれを補うために日本人だけじゃ足りず、外国人人材が必要。

でも、移民や正式な労働者として日本に来ることに対して抵抗がある国民が多い。したがってすぐに帰る留学生や技能実習生に労働してもらって人手不足の穴を埋める、

保守層が票田となっている自民党による政治的妥協の産物が出稼ぎ留学生や実習生だったのです。


日本語教師の仕事は外国人に日本語を教え、将来の選択肢を増やすことのはずでしたが、僕の現場では授業をすることでかえって日本語学習者を苦しめていたのです。

多くの先生たちは「学生は働きにじゃなくて勉強しに来てるんだから学校に来るのが当たり前だ。居眠りなどは厳禁だ」と割り切ってルールに従って疑問にもたない先生ばかりでしたが、到底僕には納得できませんでした。

働きに来ている学生のおかげで学校や日本の産業が成り立っているのにそこを無視しての建前論は欺瞞に思えたのです。

今の現場に居続ければ日本は近隣諸国との間に大きな歴史的な禍根を残すかもしれない、大いに葛藤し続けました。

結果、完全独立し、退職することを決意しました。

自分の仕事に矛盾を覚え、葛藤していくうちに現場に臨むモチベーションはどんどん下がっていたし、自分のスキルで食べていける収入と蓄えができたことも決断を後押ししました。


しばらく物販の収入と海外輸出で知り合ったお客さんのお子さんにskypeで日本語を教えていたので独立してもそれで生活しながら、次の仕掛けを作ることにしました。


それが日本語動画教材販売です。

(続く)

2020.10.01 | コメント(0)
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