フィンランド、学力世界一の秘密に迫る 〜夏休みの宿題はなし!?〜|日本語3.0

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フィンランド、学力世界一の秘密に迫る 〜夏休みの宿題はなし!?〜


先日、ヤフーニュースでこのような特集が組まれていました。

日本人が知らない、フィンランド「世界一の教育」の秘密
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190630-00065548-gendaibiz-life&p=1


フィンランドといえば2000年に行われたPISAの読解力の部門で
他の先進国を差し置いて1位になったことで話題になりました。


その後は日本、シンガポールの後塵を拝したものの、
毎年概ね良好な成績を保っていることがわかります。


OECD生徒の学習到達度調査
https://www.nier.go.jp/kokusai/pisa/pdf/2015/01_point.pdf

それならば日本の教育は正しいのではないかと思われますが、
ご存知の通り日本の労働生産性は20位とフィンランドはおろか
他の先進国よりも大きく遅れを取っています。


世界の一人当たりの名目GDP(USドル)ランキング
https://ecodb.net/ranking/imf_ngdpdpc.html

PISAで良好な成績を取っているのに社会で活躍できていない人材が
多いのにはこのPISAのテストの正当性に疑問を持つのは当然でしょう。

しかし、フィンランドには母国民や移民への語学教育などこれからの時代に
日本が参考にすべき点も多くあるので今回はフィンランドの教育の
特徴について以下の本をもとに総論をまとめました。

<「フィンランドの教育力 〜なぜPISAで学力世界一になったのか」>



<フィンランドの教育の特徴 その1「国を挙げて教育に力を注いでいる」>

フィンランドは人口500万人で面積は338,400 km2の小国で
極寒の地で資源も乏しく、自給率も低く、
また世界的に有名な企業もないため雇用にも恵まれていません。


したがって
したがって人材への投資が何より大切であるという考えが重視されています。

そうした考えのもと1968年から教育改革が行われ、
現在では幼稚園から大学院まで全ての授業が無料です。


フィンランドでは教師は憧れの職業のうちの一つで
フィンランドの子供のなりたい職業を聞くと
毎年「教師」がトップになることも多いそうです。


しかし、そのハードルは高く修士号まで終了しなければ
教員資格は与えられません。

誰でも修了できる日本の大学や大学院とは違い、決められたトレーニングを
好成績で通過しなければ教員になることはかないません。


それ以前に高校まで好成績を納めなければ大学進学すらできず、
教育学部に入学できるのは1割にも満たないのです。


教育は無料で受けられますが、きちんとした基準を
クリアできなければ留年は当たり前で、日本のように
出席さえしていれば学力が低くても進級も卒業もできる
いい加減なシステムではありません。


いい教育をするためにまずはいい教師を育てようとする意図が見て取れます。

<ホスファチジルセリン>
シナプスが繋がりやすくなり、ひらめきや思考力、学習効果の高まりが体感できました。



<フィンランド教育の特徴2 ボトムアップ型で教師が教材やカリキュラムを決められる。>

フィンランドの教育の特色の二つ目は教育に関する裁量権が
全て現場教師に委ねられている点です。


具体的には教える内容や教材、教科書も時間配分も全て教員が
決めることができ、場合によっては独自に教材を作ることもあるようです。


日本の決められたカリキュラムの中で決められた教科書を
何年もこなす教育システムでは先生も教える意義が見出せず
子どもたちも退屈で学ぶ意欲も低下してしまいがちです。


裁量が増えればもちろん負担も増えますが、
フィンランドで教師になる人材は優秀で情熱に満ち溢れている人が多いので
負担というよりもやりがいと捉える教師が多いようです。


従ってフィンランドでは毎年カリキュラムも教材も改善されて
授業が行われることが普通でICTの導入にも積極的で
授業も業務も年々効率化されています。


親世代の人に学校の教科書を見せると
「あら素敵!」
「自分もこんな教科書で勉強したかった」
と感嘆する親御さんも多いそうです。


1でも触れましたが、そんな自発的で実践力のある教師に育てるために
教師の教育にも重点が置かれています。


フィンランドでは「教育とは何か、どう教えるべきか」
を徹底的に考えさせるそうです。

そのためフィンランドの学部試験では暗記というよりエッセイなど
答えが決まっていない問題について考えさせる課題が多いのです。


この本の著者のリッカ・パッカラさんは
「大学の5年間は教師として何を教えるべきか子供達に
 どう向き合っていくのかを真剣に考える貴重な時間だった」
と述べています。

大学で決められた授業を履修して単位を取り、教育実習を経て
教員採用試験に合格すれば教師になれる日本ではなかなか
そんな機会には恵まれないのかもしれません。


また、日本では勉強は苦労していやでも修行のように続けることが
美徳だという考えが多いですが、フィンランドの教育では楽しくなければ
勉強じゃないという考えのもと授業や教材開発が行われます。


楽しくなければ脳は働かず、子供達が学ぶ楽しさを覚えれば
進んで勉強し始め学力も思考力も向上するということを
教師が理解しているのです。

幼い頃から本の読み聞かせを行うため本に対する抵抗がなく
図書館利用率も世界でトップクラスなのだそうです。


<フィンランド教育の特徴3 集団授業から個別授業へ>
日本の多くの学校現場では大教室の中で先生が一方的に話し、
学生が受け身でノートを取るという形を取っている学校が多いでしょう。


まあ、これはどこの国もそうだと思いますが、フィンランドでは
クラスの子供達を集団としてみるのではなく個人としてみる教育へと
シフトしているということです。

子供達がそれぞれ持っている個性や能力は何か
きちんと見て伸ばすことが重視されるようになっているのです。


リッカ・パッカラさんは初日にグループ分けをして協働で作業を行い、
計算が苦手な子供と得意な子供、作文がうまい子供とそうでない子供
バランスよく配置するということです。


グループ化することで子供達は互いの長所と短所を補い合ってグループに
一体感も生まれ得意な子供は苦手な子供に教えることでさらに深く定着します。


特別支援教育なるものが行われ、勉強に遅れがちな子供や
問題を起こしがちな子供にはその子供にあったカリキュラムで
補修のような形で授業が行われます。

特別授業では心理カウンセラー、ソーシャルワーカー、精神医学者など
のエキスパートがその子供にあった教育を施すということです。


<えごま油>
脳の栄養素であるDHAが豊富に含まれている油です。



<フィンランド教育の特徴4 語学教育の徹底>

フィンランドは面積、人口共に小国の部類に入るため、
世界から入ってくる情報をフィンランド語に訳しても需要がありません。

従って外国語を身に付けることが必須で
大学では授業をほとんど英語で行われます。

とはいえ外国語は母語の能力をもとに習得されるため基礎となる母語を
小学校1、2年のうちから徹底的に学ばせます。


フィンランド語は世界的に見て特殊な言語であるため、
動詞とは何か形容詞の役割は何か、分析的に教えられます。

そして、3年生から英語教育が始まり4年生からは第二外国語としてドイツ語、
スウェーデン語を習い始めるため初等教育を卒業する頃には
4つの言語を話せることになっています。


外国語ももちろん文法を教えますが、子供達が興味を持つように
歌や絵本で教えることも多いということです。


フィンランドは移民と難民を多く受け入れているため、
移民が多い地区の小学校ではクラスの中が多国籍になります。


著者のパッカラさんの学校にはエストニア人、コンゴ人、ソマリア人
ロシア人、トルコ人など多国籍化つ多様な宗教が入り混じったクラスも
受け持った経験があるということです。


移民や難民が社会から分断されないために公費で語学教育や
宗教や政治に配慮した授業を特別に行なわれています。


それだけでなく移民や難民のために住居の確保や生活保証、職業訓練も
行われているそうです。


出稼ぎ留学生を暗黙の了解で受け入れて、家賃補助や失業手当もない
どころか住民税も所得税も健康保険料も払わせている日本とは大違いです。


しかし、それだけフィンランド政府が手厚く保証しているにも関わらず
相変わらず移民が多い地区は失業率も高く、
治安も悪くなりがちだということです。


この移民に対する教育の問題は移民を受け入れている先進国にとって
共通の課題で、社会全体で考えていかなければならないでしょう。


フィンランドの教育のそのほかの特色

・授業はいつでもオープンで親御さんはいつでも参観できる。
・始業式、修了式などの行事はない
・夏休みは2ヶ月半あり、宿題がなく教師も仕事がない。
 (しかし給料は支払われる)


以上、フィンランドの教育についてまとめてきました。


次の記事では僕の所見について述べようと思います。


それでは!悠々と急げ!


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2019.07.02 | コメント(0)
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