読後「市民と刑事法」 〜厳罰化は犯罪防止につながるか〜|日本語3.0

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読後「市民と刑事法」 〜厳罰化は犯罪防止につながるか〜


より良い社会を実現させるためには信賞必罰が必須で、
犯罪を防ぐには刑罰を重くする必要があるというのが筆者の意見である。


少年法の改正は少年犯罪の凶悪化に基づいて試行されたものであるし、
自動車運転死傷行為刑罰法の新設は2006年に福岡で起きた飲酒運転事故が
契機だとされている。

この事故で幼い3児が死亡し、飲酒運転の厳罰化が叫ばれ、法律が施行された。

実際、警察庁の調べによると少年犯罪も飲酒運転による事故も近年減少している。


しかし、
厳罰化によって犯罪が減っても本当に国民のモラル意識が改善したと言えるのだろうか。


『市民と刑事法』を元に厳罰化の効果について考察した。

<市民と刑事法>


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筆者は刑罰の効果を3つに分けて説明している。

すなわち@被害者救済、A犯罪抑止効果、B規範意識の覚醒の3つである。

@の被害者救済とは加害者が厳罰に処されることにより、
被害者の心の安定が保たれるという点である。

被害者は重傷を負って働けなくなったり、最悪の場合亡くなったりするため、
受ける経済的、精神的損害は多い。

したがって
「自分をこんな目に合わせた加害者にも同じ苦しみを与えて欲しい」
と願う被害者がいるのも無理もないとして厳罰化する、
すなわち「目には目を」という精神である。

Aの刑罰の犯罪抑止効果は厳罰化することにより、
犯罪を思いとどまらせることができるという効果である。

B規範意識の覚醒とは厳罰化を社会の隅々まで根付かせることにより、
国民に道徳意識をも根付かせることを目的とした、
いわゆる教育効果があると筆者は説明している。


飲酒運転を厳罰化して数年後から劇的に事故が減っていることを鑑みても
著者が説明する厳罰化の効果は妥当だろう。

これは警察庁の統計からも明らかであり、
A抑止力効果とB教育効果が働いたと言えるのではないだろうか。


しかし、それで本当に安全な社会が構築されるかというと疑問である。


経済的な理由で起きる犯罪も少なからず存在するからである。


実際、失業率と犯罪率は密接に関係しているというデータもあり、
経済破綻した後のベネズエラでの犯罪率の上昇を見れば明らかである。


犯罪防止のためには政府の適切な経済政策が求められる。


また、民間のイノベーションも犯罪防止につながる。


中国ではWechatやウェイボなどSNSビジネスが台頭することにより
評価経済が形成され、信用がなければ自らのサービスも物も売れず、
資金も調達できなくなってきている。


それによりより良いサービスを提供され、劣悪なサービスは駆逐される
ようになったという。


またSNS経由で支払いができるようになったことにより偽札の使用が激減した。


中国の例を見て明らかなように犯罪を犯さず、より良い行いをした方が
メリットが得られるようなインセンティブが与えらるような
仕組みを作ることも犯罪を防ぐ手段として有効である。


*noteでもブログと同じ記事の内容を整理して公開しております。
https://note.mu/hayato49

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2019.01.20 | コメント(0)
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