読後 『日本語教師のためのCEFR』 奥村三菜子  〜新時代の教師の役割〜|日本語3.0

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読後 『日本語教師のためのCEFR』 奥村三菜子  〜新時代の教師の役割〜


前回記事ではCEFRの概要と成り立ちについてまとめた。

今回はCEFRの概念を利用した具体的な教授法や授業について述べる。


まず、CEFRが定める言語能力とは具体的にどのようなものであるかを述べ
それを育成するためにどのようにカリキュラムを組み授業を展開して
いくべきか考察する。


『日本語教師のためのCEFR』 奥村三菜子


『SNSで外国語をマスターする冒険家メソッド』 村上吉文



<CEFRが定める言語能力>


CEFRでは学習者を「社会で行動する者」と皆し
以下の二つの能力を言語能力として定めている。

一つは「一般的能力」でもう一つは「コミュニケーション言語能力」である。

CEFRの「一般的能力」はさらに「叙述的知識」「技術とノウハウ」
「実存的能力」「学習能力」に分けられる。

「叙述的知識」とは個人の体験や座学で得た知識であり、現代社会や
対人関係、日常言語、環境の知識などがこれにあたる。


「技術とノウハウ」はある活動を行うためのノウハウで
無意識的に行うことができるほど体得している技能のことで、
例えば車の運転などのルーティン化した業務がこれに該当する。


「実存的能力」とは個人にもともと備わっている才能や動機、
価値観、性格のことを指す。


「学習能力」とは新しく出会ったものや概念を否定せず、学ぶことができ
取り込むことができる能力を指す。


「コミュニケーション言語能力」はさらに「言語構造的能力」「社会言語能力」
「言語運用能力」の三つに分けられる。


「言語構造的能力」とは文法、語彙能力などその目標言語に対する知識で、
「言語運用能力」とは知っている言語知識を適切に使用して
対人コミュニケーションを測る言語能力である。


学習者の中には文法知識が乏しくとも既習単語を組み合わせて
自分の考えを伝えることができるが、言語運用能力が優れた学習者の例である。


「社会言語能力」とはその目標言語が話される社会を適切に理解し、
適切な行動が取れる能力を指す。


例えば礼儀やマナー、方言などに対する造詣の深さを表す。


また、通常言語における「4技能」と言われていた「聞く」「話す」
「読む」「書く」はCEFRにおいては「産出活動」と「受容活動」に分けられる。

すなわち「話す」と「書く」が「産出活動」で「聞く」と「読む」が
「受容活動」である。



<CEFRにおける教師の役割>

では、我々教師はこのようなCEFRにおける言語定義をもとに
どのように学習者の言語能力を伸ばし、教授していくべきだろうか。


実はCEFRはガイドラインであり、どのように教授すべきか具体的に
記されていない。


したがって教師は学習者のニーズや特性、達成したい課題を踏まえ、
時代に応じたカリキュラムを組む必要がある。


前述したが、CEFRにおいて学習者は社会で行動する者であり、
それぞれ遂行すべき課題を抱えている。


教師は従来のように文型を導入し、その文型をどのような場面で使うかを
教授するのではなく、学習者が達成したい課題のためにどんな文型や語彙が
必要かを考慮し、提示しなければならない。


そのため教師は従来のような壇上の賢者的な存在ではなく
学生の課題を解決するために何が必要か学習者とともに学び、考え、
行動する並走者の役割が求められる。


では、実際CEFRに沿った授業例はどのようなものがあるのだろうか。

次回はそれを紹介し、筆者のオリジナルの授業案についても述べる。


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2018.11.27 | コメント(0)
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