読後 『銃・病原菌・鉄』 ジャレド・ダイヤモンド @ 〜なぜ近代以降世界に覇を唱えたのが欧米なのか〜|日本語3.0

インフォメーション

読後 『銃・病原菌・鉄』 ジャレド・ダイヤモンド @ 〜なぜ近代以降世界に覇を唱えたのが欧米なのか〜


「近代以降なぜ欧州が発展し、アジアやアフリカ各国が植民地にされたのか」
「なぜその逆ではなかったのか」

この難解で壮大な問いに答えを出そうとした本がカリフォルニア大学の
ジャレド・ダイヤモンド博士の『銃・病原菌・鉄』である。

『銃・病原菌・鉄』 ジャレド・ダイヤモンド


確かに不思議に思わないだろうか。

人類誕生の地はアフリカとされていますが、
なぜ最初に誕生したアフリカの地は現在最も発展が遅れているのかと。


アフリカで最初の人類が生まれたならば
アフリカの文明が一番進んでいてもおかしくないはずである。


博士は回答に迫るためまず東南アジアに位置する諸島に目を向けた。

ニュージーランドの東8000kmに位置するチャタム諸島に武装した
500人のマオリ族が突如姿を現した。

原住民であったモリオリ族はなすすべなく殺され、
チャタム諸島で数世紀に渡って存在したモリオリ族の歴史はここに幕を閉じた。

マオリ族の武器は先鋭化しており、統率されたグループであったのに対し
モリオリ族は対した武器もなく統率するリーダーもなく、戦闘にも不慣れであった。

両者の戦闘の結末は当然だったと言える。


両者は1000年前同じ祖先から枝分かれした民族であるにも関わらず、
マオリ族は農耕民族として、モリオリ族は狩猟民族として生きる道を選んだ。

博士はこの辺りが両者の運命を決定づけ、冒頭の問いに答えにたどり着く
糸口になると述べている。


すなわち、マオリ族は集約型の農耕民族になり社会階層や政治機構を発展させた
反面モリオリ族は狩猟民族へと後戻りしたという点である。


農耕民族は豚や牛などをその場で殺して食べるより、家畜として育て搾乳し、
畑を耕す道具にすることによって食料調達が安定することに気づいた。

実際、農耕は狩猟より1エーカーあたり10倍から100倍の人口を養える。


食料が安定すると人口が増え、職業が多様化し、農業従事者でない人材が現れ
大量の兵士を養うことも可能にした。

安定的な食糧生産は兵站の観点からも戦闘にも有利であり、
馬を乗馬や輸送手段に使うことができた民族はさらに優位に立てた。

職業軍人を雇うことができたことはマオリ族がモリオリ族を絶滅させる上で
決定的な要因となった。

ポリネシアのハワイ諸島やトンガ諸島では人口密度の濃い国に
複雑な社会階層があった形跡があると指摘している。


対して狩猟民族は食が安定しないため子どもも産めず、
定住場所に食料が少なくなると移動しなければならない。

移動の際、身の回りのものを運びながら子どもも抱きかかえて
移動しなければならない。

そのため狩猟民族では子どもの数を抑制しようという考えが出ても不思議ではない。

狩猟民族はほとんどが食糧生産従事者で社会階層があった形跡もなく、
職業軍人のようなものやリーダー格のような人材も存在した形跡がない。


移住生活をする人は狩猟民族社会にはほとんど存在せず、
農耕が始まって初めて出現している。


さて、ではなぜ農耕民族は農耕民族たり得たのか。

狩猟民族が農耕という手段を選ばなかったのはなぜだろうか。

農耕が有利だと気づかなかったのだろうか。

または農耕という手段を思いつかなかったのだろうか。

思いつかなかったのはなぜなのだろうか。

1つの大きな要因としてダイヤモンド博士は「環境」を挙げている。

例えば古いサンゴ礁が隆起することでできたヘンダーソン島は
石灰岩以外全く存在しないため住人は石灰岩を削って手斧を作った。

対照的にマオリ族が住んでいたニュージーランドは資源や土地が豊かで
農耕をするにふさわしい土地や資源が生まれながらに備わっており、
このことが民族の発展に大きく寄与したのではないかと博士は仮説を立てている。

次の記事からはこの点について詳細を見ていこうと思う。


*noteでもブログと同じ記事の内容を公開しております。
https://note.mu/hayato49

ほしい物リスト公開を始めました。
食用品を恵んでいただけると食費が浮くので助かります。


「ほしい物リスト」
http://amzn.asia/6D79MOV

リストに載っている本をプレゼントしていただいたら
書評にしてブログにアップします。


この記事を気に入っていただいたら
下のバナーをクリックして
ランキング応援よろしくお願いします。
 ↓  ↓

人気ブログランキング

2018.09.14 | コメント(0)
コメントを書く

お名前

メールアドレス(非公開)

ウェブサイトアドレス

コメント

この記事へのコメント
テキストや画像等すべての転載転用販売を固く禁じます
Copyright © 日本語3.0 All Rights Reserved.