テンス 過去形|日本語3.0

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テンス 過去形



文末における過去形は事態が発話以前に発生したことを表す。

動詞述語における過去形の種類は

@現在と断絶した過去の事態、
A現在につながる過去の事態

の2種類があり、形容詞述語における過去形の種類は

@過去の状態や性質、
A過去における認識や評価、
B現在につながる過去の状態や性質

の3種類がある。

<動詞述語における過去形>

@現在と断絶した過去の事態

以下は現在と断絶した過去の事態を表す文である。

・先週、私は東京に行った。
・2008年、北京でオリンピックが開かれた。
・さっき、田中さんが来た。


これらの事態が表す過去形は現在までの繋がりがなければ
何十年も「昔」のことから「さっき」など直前の事態も表す。

過去における反復や習慣も表せる。

・僕は若いころ、よくテニスをした。
・昔の偉人はよく本を読んだ。

これらは事態が復習回行われているということであるが、
過去はそうであって今はそうではないという意味がある。


状態動詞の過去形も同様の用法が存在する。

・私は午前中、会議室にいた。
・私は5年前、IT企業で働いていた。


A現在につながる過去の事態

過去に起きた事態が現在まで続く事例はさらに3種類に分けられる。


過去の状態が現在に続く場合と過去の動きが現在に続く場合、
そして過去の動きの結果が現在に続く場合である。


<過去の状態が現在に続く場合>

・この机は昨日からここにあった
・私は朝からずっとこの部屋にいた


これらの事例は過去の状態が現在まで続いている事態を表す。
なお、非過去形でも表せる。

・この机は昨日からここにある
・私は朝からずっとこの部屋にいる


したがって動詞の形ではなく「から」という副詞によって
過去と断絶した過去形なのか現在まで継続した過去形なのか
意味が決まると考えられる。


<過去の動きが現在に続く場合>
次の文は過去の動作が現在まで継続している事態を表す。

・さぁ、打った!走った!走った!
・ああ!歩いた!歩いた!


起きた事態を実況するときにこの用法で表す。

対象を変化させる動詞ではこの用法は使うことはできない。

・母は部屋を片付けた。
・父はテレビをつけた。

これらの種類の動詞では過去形にすると自体の成立を表し、
継続を表せないためである。


<過去の動きの結果が現在に続く場合>

以下は過去の動きの結果が現在につながる例文である。

・さっき窓を開けた。
・学生時代からずいぶんと太った。
・部屋がとてもきれいになった。


現在から切り離されていない過去形の場合、否定文にすると
「〜ていない」になる。

・先週、私は東京に行ってない。(現在につながる過去形)
・先週、私は東京に行かなかった。(過去と断絶する過去形)

・部屋がきれいになってない。 (現在につながる過去形)
・部屋がきれいにならなかった。(過去と断絶する過去形)


<形容詞・名詞述語における過去形>
@過去の状態や性質を表す

以下の文は形容詞や名詞述語の過去形が表す一般的な意味は
人や物、現象の過去における状態や性質である。


・田中さんは小学校の頃とても明るかった
・先週はとても寒かった
・昨日は一日中雨だった


現在では存在しない主体の状態や性質を表す場合も過去形を使う。


@亡くなった父は大変厳しかった
A駅前にあったラーメン屋は美味しかった
Bトリケラトプスは足が短かった
C三島由紀夫は思想家としても素晴らしかった


しかし、BとCは非過去形にしても成立する。

B'トリケラトプスは足が短い
C'三島由紀夫は思想家としても素晴らしい


トリケラトプスは化石として、三島由紀夫は作品として
現代に残っているため非過去形を使うことができると考えられる。

・スティーブ・ジョブズは社員に厳しかった。
・スティーブ・ジョブズは社員に厳しい?


ジョブズの気性の激しさを表す客観的なものが現代に残っていないため
非過去形にすると若干不自然になる。


A過去における認識や評価

・去年、富士山を見に行ったけど本当に高かったよ。
・先週、桜を見たけど本当にきれいだったよ。

この二つの過去形はいずれも現在まで続く状態を表しているが、
認識し、評価をくだした時点に焦点を当て過去形を用いている。


現在まで持続する状態であるため、現在形を用いることも可能であり、
この形容詞の特徴である。


・去年、富士山を見に行ったけど本当に高いよ。
・先週、桜を見たけど本当にきれいだよ。


ただし、過去形は自ら経験した体験を語るニュアンスがあるのに対して
非過去形は一般的な知識を語るニュアンスがある。


・東京は人が多かった。(経験的知識)
・東京は人が多い。(一般的知識)


B現在につながる過去の状態や性質

動詞述語でも現在につながる過去の事態を表す用法があったが、
形容詞・名詞述語にもこれに対応するものがある。


・田中は子どもの頃から腕力が強かった
・佐藤は小学校の時から成績がトップだった
・彼女は昔から可愛かった

そして形容詞・名詞述語の場合も述語の性質ではなく
共起する副詞によって現在につながる用法へと変わる。

上の例文の場合、格助詞「から」がなければ過去と断絶した
形容詞の意味に変容する。


・田中は子どもの頃腕力が強かった
・佐藤は小学校の時成績がトップだった
・彼女は昔可愛かった


この場合、過去はそうだったが今はそうではないという意味になる。


<参考文献>



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2018.04.25 | コメント(0)
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